税理士試験 本質2

税理士試験をなぜ受けるのか?の本質を見極めよう

税理士試験は科目合格制ということも大きいと思うが、五科目合格せずに会計事務所に就職し、そのまま実務のキャリアを積んでいる方や、別の仕事につく方も少なくない。

科目合格のままでもそれなりに仕事はあるし、別の職業に就くのは今の会計業界を考えればある意味妥当な選択かもしれないが、税理士試験の受験を始めた時はまず間違いなく科目合格で終わるつもりはなかったはず。一番最初には税理士試験を合格したかったのに、いつの間にか合格するための勉強もしなくなってしまうのはなぜなのか
自分は税理士試験をなぜ受けるのかの本質がぶれている様な気がしている。

税理士試験は何のために勉強するのかと聞かれたら、

税理士試験 本質3

こう言うと、いやいや税理士としての資質を問う試験だから受験勉強を通じて税法の基礎知識を身につけるんですよ!という人がいた。

もちろんそれはそう。試験を合格するために税法の体系的な理解は必要。ただしそれは手段であり、目的ではない。この話、全く逆の事をいう人は多い。

特に受験予備校の講師に。

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試験勉強に合格する事が目的となって、理解がおろそかのパターン学習ではいけないんです。理論の丸暗記をしてベタ書き出来てもダメなんです。応用が効きませんから、それでは実務行った時に通用しません!

と講師は言いがち。ただこれは、半分正しくて半分正しくない。

パターン学習だろうが理論のベタ書きだろうが、税理士試験に合格出来れば良いのだ。
ただ、試験の傾向が変わってきて、その方法だと合格答案が書けないからダメなだけだ。
決して実務に通用しないからダメなわけではない。言い換えれば、税理士試験を合格しても所詮実務初心者のペーペーだ。どちらにしても通用しない。実務の勉強、もっと言えば仕事とは何か?お客様から報酬をいただいてサービスを提供するとはどういう事か?なんて話は当然新たにやり直しだ。

税理士試験は、合格することだけが目的だ!くらいに思っておいたほうが良い。

理解が必要だうんうんいって、受験生のまま時間を過ごすのが一番良くない。自分は受験生の時、自虐的にデートになぞらえて税理士試験に合格できない受験生などは、ホットドックプレスや東京ウォーカーを読みあさって、おしゃれスポットや料理店の裏メニューにはやたら詳しいけど、実際には女子をデートにも誘えないチェリーボーイと同じだぜ!』と思っていた。

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税理士試験に合格していない受験生の会話は、デートに誘えない非モテ男子同士が『ホットドックプレス3月号の50ページに新しい店紹介されてたぜ!鈴木くん読んでないのかよだせーなー』と言ってバカにしているのと変わらない。どっちにしろ格好わるいのだ。早く勇気を出して女子をデートに誘え!これが正しい

話がそれたが、税法を理解をした結果が税理士試験合格ではなく合格の為の手段として税法の理解が必要。

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ここを履き違うと、日々の授業の受け方から、チェック問題の解答の仕方、その後のテキストを読み込んでの理解、理論暗記に至るまで、受験勉強に対するアプローチが全く変わってくる。

そして、『理解の結果が合格なんです』という考え方になると 税理士試験に合格しなくても受験勉強を通じて税法の理解が出来たので良かったです、と科目合格者のまま勉強を放棄してしまう。これはもったいない。

常に、本質はどこなのかを考える。でも本質は時代とともに変化するから、人の意見や情報を参考にしながら必ず『自分の頭で考える!』これが大事。ちなみに、そもそも本質的に税理士試験を続ける意味があるのかを考えているのであれば、合わせて【それでも税理士目指しますか?】を読んで欲しい。

次は【パン屋から税理士を目指すきっかけになった漫画のエピソード】という話です

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