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PROFIT FIRST(プロフィットファースト)とダイエットと

PROFIT FIRST お金を増やす技術 (マイク・ミカロウィッツ著 近藤学 訳)を読了しました。
この本、2018年4月の自分には非常に響きました。

そうそうそれ!!!

って感じです。
逆に言うと、つい数ヶ月前に読んでいたら、全く響かなかっただろうなぁと思います。後述しますが、ここ最近最大の廣升トピックはダイエットです。ダイエット思考になったらこの本が響きました。

そんな話を少々。

プロフィットファーストの算式

この本の全体を通しての考え方は、カバーの折り返しにもあるように
なぜ、あなたの会社は儲からないのか?
【売上ー経費=利益】ではなく、【売上ー利益=経費】 であると。

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この売上ー利益という算式を実践するために、複数の銀行口座を用意して売上の一定割合をその銀行口座に移してしまおうというものです。
 『無い袖は振れない』ということわざがありますが、そもそも袖があるから振ってしまって後で困るのだから先に袖を切ってしまえば切った袖が残るでしょ。それが利益ですという発想です。

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この算式だと、そもそもあるから経費を使ってしまうわけで、

sansiki先に、なかった事にすればいいじゃない!という発想です。

これだけ聞くと、なんともアナログで古典的です。
自分も社会人になってすぐの時は、親に言われてやっていました。通帳にお金があると、使ってしまうから定期預金などで自動的に振替えるというあれですよあれ。皆さんもやったことはあるのではないでしょうか?
もちろん本書では、具体的な会計の数字などを用いて詳細に解説されていますが、根本的な考え方は特に新しい発想という訳ではありません。
むしろ、昔から言われている真理と言って良いかもしれない。自分が最近愛読している本多静六先生も定期収入を予め貯金にまわす『四分の一天引き貯金』を推奨していますし。

でもその真理が自分の中でストンと腹落ちしているのか否かで伝わって来るか来ないかが全く異なるのだと感じます。

使う楽しさより、貯める楽しさ

P243に『使う楽しさより、貯める楽しさ』とあります。

使う楽しさより、貯める楽しさ

富は感情のゲームであり、ビジネスの成功も感情のゲームだ。プロフィットファーストも感情のゲームである。すべては、自分が今やっていることについて自分自身にどう問いかけるかという話だ。
「今やっていることに、幸せを感じているのか、いないのか?」
ある瞬間、何かに幸せを感じたとき、人はそれをやり続ける。もしお金を使うことに幸せを感じれば、もっと使うようになる。使い道は新しいパンツから始まり、新規の採用、そして新たな借金の山かもしれない。
~中略~
しかし、永続的にこれを機能させる唯一の方法は、新たな習慣を行う度に、快楽を得ることが必要になる。ちょうどジムででのように、鏡にうつるパンツからはみ出たぜい肉を見る痛みはトレーニングへのモチベーションにはなる。

本書で伝えたい一番の真理ってこれなんですよ。この価値観を算式にすると、

使うが楽しいが 今までの 売上ー経費=利益 の算式であり
貯めるが楽しいは  売上ー利益=経費 になる。

自分は今まで、正に【使うが楽しい算式】の価値観でした。
しかし、ダイエット思考になった2ヶ月で【貯めるが楽しい算式】に変わりました。(まだ変わりつつあるが正解かもしれません)

なぜならダイエットの価値観は【使う楽しさより、貯める楽しさ】に価値観を変えないといけないからなのです。

自分も含め、世の中の大勢の価値観って、何かをやるかやらないかを選択する時に、やる方が成長する。やる方が前に向く。と思っていますよね。

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だからダイエットをしようとなると、まず考えるのは時間をかけて運動をやろう!!!アップルウォッチを買ってランニングをしよう!!!と、今までやっていないから自分はダメ。これからはやる。これで、前に進む(ダイエットがうまくいく)これが自分の正しいと思っている価値観なのです。
もちろん運動するのは良いんです。アップルウォッチで消費カロリーを計測するのも良いんですが、
それよりも、ダイエットで大事なことは、やらない正当化する価値観なのです。

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例えば、過度に食べない。不要なものは買わない

ダイエット関連の記事でも言ってますが、ダイエットは運動より食事が大事なんです。
でも食事と聞くと、食べたいものが食べられないって空腹が辛い。とみんな思うし自分も思っていたのです。

でも実は空腹が辛いんじゃないんですよ。そもそも、栄養素の仕組みを理解してダイエットすれば空腹とは無縁ですし。それよりも、

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そこが、する(食べる)楽しさからしない(食べない)楽しさに変わるとダイエットって成功するのです。
まさに【使う楽しさより、貯める楽しさ】と価値観は同じですよね。

【貯める楽しさ】は可視化が重要

自分はダイエットにあたって全て数値がして可視化しています。
ダイエットの経過報告でも食べたものの摂取カロリー、運動した場合の消費カロリーから、理論値の体重推移表など作っています。

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その中でも一番ダイエットのモチベーション維持に役立っていると思うグラフは減量カロリーの積算なのです。

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このグラフは、毎日の食事による食事の減量カロリー(性別、身長、体重から算出した代謝カロリー ー 摂取カロリー)と、運動の減量カロリーを積算したものです。
運動はやらないからやるの行動なので、消費カロリー=減量カロリーで分りやすい。
一方、食事の減量カロリーはやらなかった(食べなかった)事を可視化する。これが可視化できるとモチベーションは維持しやすいのです。逆にこの部分が可視化出来ないと、食べないで頑張ったのに痩せない。辛いとモチベーションが落ちてきます。

お金の話も、使わなかったを可視化する仕組みを作るが正解です。マネーフォワードがつもり貯金アプリ【しらたま】を出していますが、発想は同じですよね。

敵はあなた自身

11章(最終章)【継続するための方法】では、敵はあなた自身と言っています。

敵はあなた自身
プロフィットファーストの最大の敵は、景気でもなく、従業員でもなく、顧客でもなく、義理の母でもない(義理の母であることはあり得るが)
プロフィットファーストの最大の敵は、あなた自身である。
システムはシンプルだか、それを継続して実行するためには自制が必要で、多くの人にはこれが足りていない。借金を凍結しないかも知れないし、人件費をカットすることも、最低レベルのオフィスに移転することもしないかもしれない。ましてや、業界の標準に挑戦し、改革を起こすなんてことはあり得ないだろう。
しかし、自分自身から盗むことは行うだろう。当初利益として配分していたお金を光熱費の支払いに使う。税金口座から自分の給料を引き出す。お金を借りる。援助を請う。
私たちは、(自分自身から)盗む。

本当にダイエットと一緒ですね。継続する為には自分自身との戦いなのです。
ただ、根性論だけでは続くものも続かない事って多いんですよね。
例えば、ダイエットだったらなんの数字の根拠もなく

気合と根性で10kg痩せるぞ!!!

みたいな話です。
本書は、主張している事は、前述のとおりすごく本質的なというか価値観的なところの解説から、具体的なアプローチ。具体的に振替える口座にどの程度金額を分ければよいのか、失敗する人の傾向など詳細に説明されているので、実践する前に一読をオススメします。

ただ、お金を貯めるなんてアホらし!!!!使ってなんぼでしょ〜!!!使わなきゃお金なんて入ってきませんぜぇ!!!という山師的な価値観の方にはなかなか響かないと思いますのでご注意を