部屋と四字熟語とわたし
自分は四字熟語が大好きです。
著書である『会社の経理を全自動化する本』の著者プロフィールでも『趣味は四字熟語』と記載しています。
元々なぜ四字熟語に興味を持ったのかというと、税理士として実務をしている際には会社の経営者と直接話すことが少なくありません。
その際に、特に50代以上の経営者の方は古代中国の思想を手本にしている方が多くいらっしゃいます。具体的には【孫子の兵法】や【孔子の論語】あるいは、性悪説を根本の思想としつつも経営者であれば必ず読んでいると言われる【韓非子】など現代のビジネスに大変有用な思想が多くあります。
そして、有用な思想の中を端的に表現する言葉として四字熟語を使われる経営者の方が多数いらっしゃいました。
その様な経営者の方々と話をするうちに、自分自身も適切な場面で適切な四字熟語を使える様になりたい。そんな動機で四字熟語を覚えることを始めました。
四字熟語を覚えだしたのは30歳の頃からで、税理士試験の理論暗記のやり方を四字熟語の暗記にも応用出来ると考え最終的に暗記した四字熟語の数は3000語以上になります。※覚えた3000語の根拠の話はこちら
※写真は自作の四字熟語暗記帳
膨大な四字熟語を覚えることで、その四字熟語の語源となった故事や真理など沢山勉強することが出来た事はとても大きな財産になっていると断言できます。
ただ、3000語もの四字熟語を使いこなせるようになったものの一つのもどかしさがありました。
それは、せっかく沢山の四字熟語を覚えてもその四字熟語を日常の生活で使う機会がないということです。
正確にいえば、日常の生活でそこで使いたいとい思う四字熟語はあるのです。ただし、相手が知らない四字熟語を発しても知らない言葉の羅列でしかありません。
四字熟語は言語です。相手が知らない言語を発しても全く意味がない。その為、せっかく覚えた四字熟語がほとんどが自分の頭の中で眠った状態なのです。
そこで、考えたのが『こんな場面で使いたい四字熟語』を場面と四字熟語をセットにして情報発信していけば、四字熟語を使う人が増えて面白い対話が出来るのではないかと言う事です。
そこで、うってつけな教材が漫画家 佐藤秀峰先生の代表作『ブラックジャックによろしく』でした。
ブラックジャックによろしくは著作権フリー
ブラックジャックによろしくは2012年9月15日から著作権のフリー化が発表され大きな話題になりました。この漫画は医師を目指す研修医の主人公斉藤が、超一流の大学病院という巨大な組織の中で、医者とは何かを理想と現実の間でもがきながら成長していく物語です。
この物語はドラマ化もされるほどの大ヒット作ですが、ヒットした要因は医療が舞台で物語として仕立て易いからというだけでなく例えば仕事をする上で新入社員がぶつかる葛藤や、理想に燃えながら仕事をはじめたものの現実に打ちのめされ日々の生活になんの疑問も持たなくなった上司など、どの世界でもある人間模様が多くの読者の共感を得ているのだと思います。
そういう意味で、『ブラックジャックによろしく』は人間の真理をついているマンガだと言えます。
そうであれば真理をついたマンガの場面に適切な四字熟語を組み合わせたら、場面ごとにイメージが付きやすい生きた逆引き的な四字熟語の辞典が出来ると考えました。
これから、不定期ではありますが、升メディアのの1コーナーとして順次更新していきます。よろしくお願いします