税理士試験の同一年複数科目受験は危険です!
受験専念なら、もちろん複数科目の選択をすすめる。
出来れば、3科目。
ただ、自分の能力を見極めることはとても大事。
3科目受験で1科目合格なら2科選択の方が良かったかもとなるし、2科目で全敗なら1科目受験が良かったとなる。
簿財法人の3科目を受験して、1,2年目全敗。
3年目に3つ合格した大原の同期がいた。
3年目で結果出たからいいけど。。。。
最終的には受かってなんぼ、受からない勉強は0だと考えたほうがいい。
A判定だろうが、D判定だろうが、不合格は同じなので、それを常に念頭に科目選択をする必要がある。
自分は、仕事をしながら勉強するなら、基本的には1年1科目を勧める。(自分は仕事をしながら、複数科目を合格する自信はないから)
ただもし、複数科目を選択するなら、メイン科目とサブ科目の位置づけをしっかりする事をすすめる。
メイン科目とは、ボリュームが多い科目でかつ合格したい科目。サブ科目は、ボリュームが少なく、合格は来年でも良い科目。
※基本的には、ボリュームが少ない科目がメイン科目になることはない。
本試験は、【合格出来る可能性】の科目を増やせることが短期合格のためには必須であり、
不合格の時の機会損失を考えれば、ボリュームが多い科目がサブになることはありえない。
例 法人税に費やした勉強時間 650時間
固定資産税に費やした勉強時間 200時間
法人税のみ受かれば、機会損失は固定資産税の勉強時間200時間だが、固定資産税のみ受かれば、機会損失は650時間となるため、
法人税が当然メイン科目になる。
仕事をしながら受験勉強をするということは、【仕事というメイン科目】を選択しながら、受験科目を選択している。
いわば、実質的な複数科目受験と大差ない。その中で、同列の受験科目を持っていくのは大変危険。簿財の複数科目受験は危険。
どちらも週二科目だし、仕事との兼ね合いで勉強が厳しくなった時に、どちらをメインにするか明確に出来ないと、共倒れ(両方共に不合格)の可能性が極めて高くなる。
簿財法の同時受験というのは、同じパターン。やるなら、簿記と、週一の税法科目である。
消費税や固定資産税あるいは覚える理論は多いが国税徴収法。
オススメは消費税。
実務でも使うし、比較的ボリュームが少ないし、馴染みのある税金だから、勉強しやすい。
簿記と財表は勉強した時に論点で重複する部分があるので同時受験がオススメだという話があり、それは本当だ。
しかし、重複している論点はあっても、週二科目のボリュームが週一科目の消費税や固定資産税より少なくなることはない。
更に、直前期にどうしても勉強時間が確保できない時には、週一科目を切り捨てる判断も出来る。
救命病棟24時とかで出てくるトリアージというのと考え方は同じだ。
一番防ぐべきは、2科目とも不合格になる【共倒れ】である。
これが一番良くない。
さらに、感覚的には簿記論と、消費税の合計の勉強ボリュームと、
法人税1科目のボリュームは同程度ではないかと思う。
そう考えれば、仕事をしながら複数科目の受験をするとして、まず初年度に簿記論と週一科目で受験をして、2科目について合格までの勉強量や仕事との兼ね合いを把握した上で、その後の複数科目の選択をしていくと、自身の能力に一番適した選択が出来ると思う。
とても大事なことは、1科目でも、合格するにはどの程度の勉強が必要なのかを、
自分自身が知ること。簿記論でも、消費税でも、どの様な勉強をしたら合格出来るかを体で覚えないと、
その後のプランが立てにくくなる。税理士試験はマラソンと同じで、もちろん競争相手はいるが、
大事なのは、自分の走るペースを崩さないこと。ペースメーキングが大事。
そして、結果として、1番で合格する必要はなく、トップ10%に入るペースを守れば良いということを認識しつつ
勉強すると良い。