税理士試験の科目選択【スピード重視の理由】
税理士試験の科目選択は【スピード重視】か【実務重視】かという選択について、自分は【スピード重視派】というのが前回の話。
自分は税法科目の選択について、必須科目の税法は法人税法、選択科目を消費税法、固定資産税にした。理由はスピード重視派だったから。
スピード重視とは、とにかく一年でも早く税理士試験の官報合格(五科目合格すること)をする為の選択だった。自分は受験に専念するのは簿記論、財務諸表論、法人税法のボリュームが多い科目を合格するまでと決めていたので、それ以外の科目は仕事をしながら受験することを想定していた。
仕事をしながら勉強するのは、例えて言うなら、今まで何も持たずに身軽で走っていたマラソンランナーが、背中に数十キロのおもりを背負って走るのと同じだと思っていたから、ミニ税法も受験専念のうちに合格レベルまで持って行き、仮に不合格だとしても、仕事しながら合格レベルに持っていける分量という事を重視した。
自分は、税理士試験は5回当てる必要がある宝くじだと思っている。以前話をしたとおり、勉強をいくら頑張っても本試験において絶対はない!合格レベルはいくら頑張っても70%程度で、後の30%は試験傾向や予期できない事象で不合格する可能性をはらんでいる。
だから重視するのは、【合格可能性】という宝くじをいかにして毎年買っておくか、である。毎年、70%の当選確率の宝くじを買っておけば、それは1,2年の誤差はあっても必ず当選(合格)する。
ただ、仕事をしながらの勉強だから、何が起きるかわからない。
受験専念の時は、息巻いてボリュームの多い所得税法や相続税法を勉強していても、仕事をしながらの受験なら、合格レベルまでの時間を確保できるかはわからない。合格レベルまでもっていけないなら、合格可能性の宝くじを買わないのと同じ。宝くじは買わなければ絶対に当たらない!これは鉄則。
そうすると、毎年当選確率の高い受験科目はといえば、 【勉強ボリュームが少ない科目】となる。
ただ、ボリュームが少ないという事は周りの受験生も合格レベルまで達するわけだから、その中での緻密な勉強が必要になる。けれども、それはまた別の話。受験専念で5科目合格まで勉強する。あるいは、税理士試験に早く合格しなくていいなら、所得税法や相続税法を勉強するのも良いが、そうでなければ、スピード重視の科目選択をおすすめする。
次の話は、そもそも所得税法や相続税法等のボリュームの多い科目を選択すると【実務重視】といわれるが、それ本当に実務重視か?という話