勘定科目より押さえるべき大事なポイントを聞いてきた件
全自動クラウド会計ソフトfreee(フリー)で自動同期してくれると、殆どの会計データが出来ているじゃないですか?ただ、自動同期してくれたデータの勘定科目を何にするかっていうのに迷うんですよね。
例えば、廣升健生税理士事務所に支払う顧問報酬って、ググってみると支払報酬って勘定科目が正しいって言うのがあったんですけどfreeeだと支払報酬って勘定科目が見つからないんですよ。
freeeでは基本の登録では支払報酬ってないよね。もし、独自の勘定科目を設定したければ、【設定】から登録すればいいけど、そもそも支払報酬って勘定科目を使わなくても支払手数料とかでいいよ。
freeeで全自動化マニュアル【freeeでの勘定科目の設定はあまり考え過ぎないが◎】にも書いてありますけど、勘定科目ってあまり考え過ぎなくていいんですか?
まぁ、日本語の常識の範囲内って言うかね。今の支払報酬が支払手数料でも、税理士にサービスを受けて支払う代金が報酬なのか、手数料なのかは、言葉の使い方の違いであってまぁわかるでしょ。
例えば、うちの事務所に支払った顧問報酬を支出を、交際費とか新聞図書費ってしてたら、それは、全然意味合いが変わってくるよね。
確かに、それは、会計の知識がなくても日本語が理解できれば解りますね。
うん。会計の知識が無いと、ついついその勘定科目の言葉尻の違いに目が行きがちなんだけど、大事なのはそこよりももっと大局的な違いを押さえてほしいわけね。
大局的な事というと?
それはねぇ。井上さんが事業をしていて入金と出金があるでしょ。その入金が、収入であるのかそうでないのか、出金は、売上原価や経費であるかそうでないのかの判断なんだよね。
入金が売上になるのか、出金が売上原価や経費になるのかですか。。。。
うん。そもそも、井上さんがfreeeで何をしているかというと1年間の井上さんの事業の儲け金額を計算しているわけよ。儲けの金額っていうのは、売上等の収入から売上原価や経費をを差し引き額だね。念の為、先に断っておくけど、青色申告の特別控除とかの細かい話は、話を簡便にするために一切しないからね。
はい大局的な話ですもんね。それは、解ります。で儲けが出たら税金が発生するんですよね。所得税が。。。
まぁ、所得税が発生すれば芋づる式に住民税も発生するけど、今回はその話は置いておいて、結局やっていることは、儲けがいくらかってことなのよ。例えば、収入が1000万で経費が900万なら儲けは100万円ね。で、100万を元に更に色々と計算をしていって税金を算出するんだけど、まず兎にも角にも大事なのは、儲けが100万ってことなわけだ。
はい!それは解ります。
で、さっき勘定科目が、支払報酬だろうが支払手数料だろうとどちらでもいいって言ったのは、どっちの勘定科目を使ったって、経費だってことには変わりないでしょ。
はい確かにそうですね。どちらにしても、経費ですから、儲けの金額は変わりません。
だから、勘定科目はさほど気にしなくて言い訳よ。さっき、税理士の報酬を新聞図書費ってしてたらって話しただでしょ。この場合も勘定科目は違うでしょって突っ込まれるけど、儲けが100万って事には変わりないから、儲けの金額を正しく算定するっていう意味では、別に問題ないんですわ。
そうすると、廣升事務所への報酬を新聞図書費って登録しても、問題ないんですか?
将来、井上さんのところに税務調査が来た時に、勘定科目が違いますね!って指摘はされても、税金の金額が少ないから追加で税金納めててくださいって話にはならないよね。だって、儲けの金額はズレてないんだから。
あ~なるほど、儲けの金額は100万で変わらないんだから、税金の額が変わるわけないんですね。そりゃそうか。。。
でね。話の前提が長くなったんだけど、例えばなにかの出金があったとして、経費じゃないものを支払手数料とかの経費で登録したりしたら儲けの金額は変わってしまうよね。
そうですね。経費じゃない支出10万円を例えば支払手数料とかの勘定科目で設定したら、儲けは90万円になりますね。
そうだよね。経費じゃないものを経費として計上して、90万の儲けで税金の計算して後々、税務調査が来て、10万円は経費になりませんね。って指摘されたらどうなりますか?
100万円の儲けに基づいた税金の計算をし直すってことですか?
はい!正解!そうすると、修正して税金を納めたりする必要があるわけね。
なるほどぉ。そこ間違ったら致命傷になりかねないってことですね。
そうね。フリーランスの場合は、【収入を得るために支出した金額】を経費って言っているんだけど、この判断が難しいわけね。
それで、沢山書籍も出てますよね。経費でお落とせるレシート。。。。とか
うん。特に、フリーランスの場合は、プライベートと事業の境目が曖昧でしょ?
そうですね。そこら辺は廣升さんにもよく質問してますけど、自分自身で判断しづらいところでもあります。
そこら辺の話は、また、【事業主貸、事業主借】のところで、詳しく話をするけど、まず、押さえたいのは。。。
儲けの金額の計算になる、売上や経費の集計を間違うなってことですね。
そう。そこ間違えなければ、勘定科目は神経質になる必要ないという事ですな。
了解です。
※本内容は、話をわかりやすく伝えるため、所得税法に規定されている税法用語と一部異なった表現を用いている部分があります。