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クライアントが クラウド会計の導入を 渋る理由

 
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廣升健生(ひろますたけお)
東京都品川区生まれ。 パン職人から一念発起し税理士試験5科目(法人税法、簿記論、財務諸表論、消費税法、固定資産税)し税理士登録。  大原簿記学校の講師(法人税法)、税務コンサルティングファーム、税理士法人にて中小企業の会計税務から上場会社などのの組織再編、連結納税などの特殊税務まで幅広く担当後2013年1月独立開業。 【著書】会計事務所クラウド化マニュアル(清文社)、会社の経理を全自動化する本(翔泳社)など

タブレット

クライアントが クラウド会計の導入を 渋る理由

最近、同業者の会計事務所に対しクラウドツールを活用した業務効率化や生産性の向上を目的としたお手伝いをさせて頂くことが増えてきています。
そんな中でよく聞く愚痴として

hito

事務所でクラウド会計を導入してもお客様が導入を渋るんですよね

というもの。
ではなぜお客様が導入を渋るのか

理由はほぼ共通していて結論から言ってしまえば

ri

からなんです。
韓非子にはこうあります。

鰻似蛇、       鰻(うなぎ:原文は魚偏に壇のつくり)は蛇に似、
蚕似蠋。         蚕(かいこ)は蠋(しょく:イモムシ)に似たり。

人見蛇則驚駭、      人、蛇を見ればすなわち驚駭(けいがい)し、
見蠋則毛起。        蠋を見ればすなわち毛起す。

漁者持鰻、婦人拾蚕。  漁者は鰻を持ち、婦人は蚕を拾う。

利之所在、皆為賁諸。  利の在(あ)るところ、みな賁諸(ほんしょ)となる。
訳 ウナギは蛇に似ており、カイコはイモムシに似ている。蛇を見れば、誰でもビクッとするし、イモムシを見れば、ゾッとする。けれども漁師は手でウナギを握るし、婦人は手でカイコをつまむ。つまり、利益になるとなれば、誰でも勇者になる。

 

人は常に利(メリット)で動くのだと。2000年前の韓非子の時代から変わらぬ真理。

そんな話を少々。

サービスを受ける側で考えてみよう

話の本題に入る前に例え話を一つ。

皆さんは掃除が大の苦手だとします。自分で掃除するのが面倒くさくて部屋はいつも散らかっている。

rannzatu

だから、月に一回お掃除代行サービスに来てもらって家を掃除してもらっている。

少し高いけれど、自分でやるのは面倒くさいし家の中を引っ散らかしてても外出している間に綺麗にしてくれるし満足している。
そんなある日、いつもの掃除に来てくれている担当者がこんな事を言ってきました。

soujiki

我が社で、導入したロボット掃除機がありまして、それを使うと○○様のお部屋が今までより更に隅々まで綺麗になるんです。

iine

なるほど~それは嬉しいですね。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

つきましては、来月からお手数なんですが、床に散らかっているものはあらかじめ全てソファ等の上に置いてもらいたいのです。

ryoukai

了解です。やっておきますね!!!

って言いますか?って話なのです。もしこれくらい美人の担当なら言うかも知れないですが、基本的には自分は言わないですね。

絶対に2つの事を思うはずです

1

と。普通に考えてそうですよね。今までよりも自分の手間が増えるなら値段下げてよと思うのが当然です。
相手はそりゃこちらのメリットらしいことを言いますよ。

ロボット掃除機で更に綺麗になるからあなたにもメリットがあるように。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
でもそれは、相手の理屈でこちらにはまだその利(メリット)は見えていない。であれば、首肯しかなねるのは当然ではないでしょうか。

クラウド会計の導入を渋るクライアントもこれと全く同じ理屈なのです。
既存のクライアントでクラウド会計の導入を渋っているという話を聞いてみると、異口同音に

hito

うちのお客はアナログ思考で、新しい仕組みに変わるのを嫌がるんだよね

クラウド会計のメリットをどんなに説明してもモバイルバンキングにすら登録してくれないんだよ

など、お客様のせいにする。
でも考えてみてくださいね。アナログ思考で紙の資料がガサッと渡してくれるからこそ、それなりの顧問報酬を頂いて記帳代行しているわけですよね。
頂いている顧問報酬は今ままでと同様に据え置き。でも、お客様にはクラウド会計を導入してもらって新しいソフトの使い方を覚えてもらう。あるいはそのために新しい仕組みの資料の用意をお願いする。お客様にとっては今までとやり方が変わるということは手間でしかないのです。

そりゃあ、いくらクラウド会計にしたらリアルタイムで数字が確認できるとか、帳簿が作れるスピードが上がるとメリットを説明しても首を立てに振ってくれないはずです。

近い利(メリット)を訴求するが一番効果的

この場合一番の解決方法は、クライアントのも分りやすい短期的な利(メリット)を提示することです。
一番わかり易いのは、いただく報酬を割り引くことです。

毎月の顧問報酬を割り引かなくても、導入月にお客様に操作を覚えていただくとか、資料の用意の仕方を変える時に手間をいただくとかの時だけでも、1万円バックとかお手間をいただく分こちらも報酬を値引きしますよといえば、良い確率で応じてくれるはずです。

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事務所内で本当にクラウドのメリットを感じていれば目の前の1万の割引くらい導入のために必要経費と捉えることができると思うのです。

できないのはとどのつまり会計事務所でもいまいちクラウドのメリットが感じられないからではないでしょうか

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廣升健生(ひろますたけお)
東京都品川区生まれ。 パン職人から一念発起し税理士試験5科目(法人税法、簿記論、財務諸表論、消費税法、固定資産税)し税理士登録。  大原簿記学校の講師(法人税法)、税務コンサルティングファーム、税理士法人にて中小企業の会計税務から上場会社などのの組織再編、連結納税などの特殊税務まで幅広く担当後2013年1月独立開業。 【著書】会計事務所クラウド化マニュアル(清文社)、会社の経理を全自動化する本(翔泳社)など

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