簿財合格で税理士試験をフェードアウトした親友の話 プロローグ
税理士試験の受験勉強においては、受験仲間は作るなというのが、自分の基本スタンス。※参考 税理士試験の勉強中に受験仲間は作ってはいけない
合格の有無によって、基本的には関係がギクシャクする。
合格した方は不合格の仲間に気を使うし、自分が不合格者の立場なら、合格した者の一挙手一投足に神経過敏になり、小さい言葉でも見下される様な、自身を否定されているような気になってしまうから、関係が段々と疎遠になる。いや、受験仲間と今でも仲がいいよ、というかも知れないが、それは税理士試験に合格した者同士の付き合いなら喜ばしいが、未だ科目合格同士の付き合いなら、その【仲良しごっこ】している時間があるなら、その時間に勉強して合格目指せ!という話だ。
前段が長くなったが、そんなわけで基本的には受験仲間は、実際の話で言えば、受験当時は挨拶したり多少の情報交換をする仲間はいたが、段々疎遠になり、今でも付き合いがあるのは数えるほどしかいない。
ただそのうちの一人の森原貴造君(仮名)通称モリゾーは、今でも仲がいい親友だ。
彼には、自分の結婚式の友人代表スピーチもお願いしたし、独身時代には年に数回は2人で車の旅に出ていた。結婚してからも、頻度は落ちたが一泊二日の旅行に二人で行っている。そんなモリゾーは、税理士試験受験二年目の法人税法の一般クラスで知り合った。別のポストで紹介した黒澤和誉先生のクラスだ。
そこで知り合ったのは2002年の9月。あれからもう10年以上の時間が経ったが、彼はもう既に税理士試験の勉強をしていない。簿財合格で試験勉強を諦めてしまったくちだ。資格試験についてのブログの類は自分のコンテンツも含め、基本的には合格体験記だ。
一方で、合格しない体験は合格体験記以上に無数に存在する。しかし表には出てこない
モリゾーに、税理士試験を諦めてしまった『不合格体験記』を書いたらどうかと聞いてみたが、自分の情報を発信するのは性に合わないらしい。ただ、自分のフィルターを通したモリゾー不合格体験記なら仮名を条件に書いてもらって構わないと承諾を得た。
合格した者から見る不合格体験記だから、どうしても厳しい論調の話になると断ったが、それでも面白ければ良いと了解してくれた。
それはモリゾーの懐の深さなのだ。彼の敗者のエピソードは参考になることも沢山あると思うので、次回以降に紹介する。