第一回クラウド会計ソフトとは

第1回 クラウド会計ソフトとは【税と経営】連載記事アーカイブス

昨年2014年の会計業界のトピックの一つに、『クラウド会計』が挙げられます。
今年に入ると、テレビCM でもその言葉を頻繁に目にする機会が増えてきました。 ところで、この「クラウド会計」とは何でしょうか。
改めて考えると、テレビCM などで宣伝されている『全自動』というキーワードばかりが印象に残り、漠然としたイメージだけをお持ちの方も少なくないのではないでしょうか。
そうしたなか、サービスを提供する側である会計業界が足踏みをしている一方で、企業や個人事業主は着実に、会計業務をクラウドに移行しつつあります。言い換えると、クラウド会計は、業務の効率化や顧客満足に大きく直結すると言っても過言ではありません。
当事務所においても、そうした潮流に先立ち、2013年度よりクラウド会計を使用しサービスを提供させて頂いています。 そのような背景から、今回の連載では、会計の専門家の視点からクラウド会計のメリッ
ト・デメリットはもちろん、活用事例などを詳しく解説していきます。

クラウドとはなに?

まず、『クラウド』について解説していきましょう。
昨今、会計に限らず世の中のサービスの多くは「クラウド化」していると言えます。「クラウドのサービス」とは、明確な定義はありませんが、従来の自身で所有するパソコンやホストコンピュータ、携帯電話などの端末に保存しているデータをインターネット上にあるサーバーにて操作したり、管理することを前提としたサービス形態と言えます。
最近は、さほど意識をせずにクラウドのサービスを利用していることでしょう。例えばここ数年で大きくクラウド化したサービスとしては、電子メールが挙げられます。第一回クラウド会計ソフトとはzu2

電子メールは従来、ケータイのキャリア(移動体通信事業者)各社やプロバイダーが発行するドメインアドレスにて送受信したテキストや写真などのデータを端末で保存するのが一般的でした。

それが、現在ではスマートフォンやタブレット型端末の普及、パソコンの低価格化などにより、一人が複数の端末を管理するようになり、さらに通信事業者が専有する特有のインターネット帯域ではなく、wi-fi やADSL などのインターネット環境にて、電子メールを複数の端末から利用する、webmail(ウェブメール)といわれるサービスが急速に普及しています。
このwebmail について、一般的なのはGoogle 社の提供するgmail(ジーメール)ですが、電子メールに限らずGoogle 社が提供する多くのサービス、例えば、データをサーバー上で共有できるGoogle drive(グーグルドライブ)や、写真を共有するGoogle +(グーグルプラス)と言ったサービスもクラウドのサービスということになります。 また、『クラウド』の定義を「インターネット環境を通じてサービスを完結させるもの」と広く捉えれば、銀行での振込サービスについてインターネットを通じて行うモバイルバンキングなどもしかり。今や、パソコンからだけでなくスマートフォンの専用アプリから入出金を行うことも可能です。さらに、会計事務所のサービスで一般的なクラウドの活用例として、e-Tax(イータックス)が挙げられます。これも電子化されたデータをサーバー経由で送信し業務を完結できているという意味では、クラウドの代表的な活用例といえます。
したがって、『クラウド』というと、新しい規格や高度なテクノロジーという響きがありますが、すでにビジネスはもちろん日常の生活にも当たり前に利用しているサービスの形態であるといえます。第一回クラウド会計ソフトとはzu3

クラウド会計とは

では、『クラウド会計』とはどのようなものかというと……。『クラウド会計』という明確な定義は、現在のところ曖昧です。 なぜなら、これまで一般的に使用されてきた多くの会計システムや、業務フローの中にもクラウドの活用は浸透してきているからです。
例えば、会計事務所内に保存しているお客様の会計データについて、事務所外のサーバーに定期的にバックアップを保存している場合には、会計事務の一部がクラウド化しているといえるでしょう。そのため、広い意味ではこれも『クラウドを活用した会計業務』であり、『クラウド会計』といえなくもありません。 そこで、今回の連載にあたっては、『クラウド会計』という定義を『完全クラウド型会計ソフト』を使用した会計、税務業務に絞って解説させていただければと思います。
また、完全クラウド型会計ソフトとは、本連載において下記の要件を満たしているものと定義します。
『完全クラウド型会計ソフト』とは、下記の要件を満たす会計ソフトを指します。

1.パソコンなど特定の端末に会計ソフトをインストール不要

従来の会計ソフトやシステムは、会計事務所やクライアントのパソコンにソフトウェアをインストールして使用するのが一般的でしたが、完全クラウド型会計ソフトは、各パソコンへのインストールを必要としません。

2.銀行やクレジットカード等の取引明細を自動取得

会計ソフト自体がクラウド上にて稼動しているため、同じようにインターネット上で閲覧やデータ取得が可能な金融機関の取引明細、およびクレジットカードの購入履歴はもちろん、ネットショッピングの購入履歴や飲食店で管理するポスシステムを利用した顧客の購買履歴などの明細を会計ソフトに自動で取り込む事ができます。

3.操作端末を選ばず複数人での共有が可能

端末へのインストールを必要としない会計ソフトであるため、インターネットを接続できる環境があれば、端末やWindows等のOS(オペレーティングシステム)に関係なく、操作をすることが可能であり、クライアントが複数人で入力することや、専門家がひとつの会計ソフトのデータを共有し、管理運用することができます。

4.請求書の作成機能を実装し、発行、消込、未回収残高の管理が可能

請求書の発行業務を会計ソフト上で行い、請求先の管理を会計ソフトに反映させるとともに、請求書の発行に伴う会計処理の登録、その後の入金の消し込みや未回収残高の管理業務を会計ソフト上で行うことができます。

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上記のような特徴を備えた完全クラウド型会計ソフトを使った業務を『クラウド会計』と定義し、メリット・デメリットや活用方法について解説していきます。

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