税理士試験は資格取得に時間がかかりすぎる

税理士試験は、資格取得に時間がかかり過ぎる

まず、これから税理士試験を目指そうという方に言いたいこと。

それは、「税理士試験に合格するには、とても長い時間がかかりますよ!」

資格試験の受験予備校の中には、税理士試験の平均合格年数は2-5年程度と伝えているところもありますが、2年で税理士試験に合格する方は、年に数名しかいません。
下記は国税庁から発表されている税理士試験の税理士試験の結果です。
税理士試験合格結果

国税庁 平成26年度(第64回)税理士試験結果より

税理士試験の受験者数45,337人に対して、税理士試験の合格者は905人。ただし、この合格者数のうち2年以内に合格する人は数名ですから、実に宝くじに当たるような確率です。
周囲を見渡すと、5年程度で受かる方は確かにいます。かくいう私も受験回数4回、足掛け5年で税理士試験に合格しました。(うち、受験を休んだ1年も含む)
この5年という期間、税理士試験を目指していない方からすると「長いなぁ、5年もかかるのか……」と思われるかもしれません。しかし、税理士試験勉強を続けていた(あるいは続けている)方からすると、5年で合格というのは「順調」といえます。

私も4回の受験、足掛け5年で合格したので、結構順調に受かったなという実感があります。その合格実績は、下記のとおりです。

経歴  4回の受験で合格科目がひとつもなかった年はなく、メインの受験科目はすべて受験した年に合格しています。
もちろん世の中には、すべての受験科目を不合格なしの最短で合格する方もいます。そのようにすべて一発合格すれば、最終的にすべての科目をパスする年数は2-3年足らずというケースも皆無とはいえません。しかし、すべての受験科目が合格率10-20%前後であることを考えれば、不合格になる年もあることを想定して計画を立てる必要があります。
私の合格実績に話を戻します。

私の場合は、2年間親のすねをかじらせてもらって受験専念で勉強し、3年目からは受験予備校の講師としてフルタイムで仕事をしながら受験しました。
税理士試験において、多くの受験生がこの最初の2〜3年は受験に専念します。そうしてメインの科目を合格したら、会計事務所などで実務をこなしながら資格試験の勉強と並行させます。
私が仕事をしながら固定資産税と消費税法の2科目に合格できたのは、受験予備校の講師という仕事についていたからだと思います。なぜなら、出題者の意図がわかる。そして仕事後に自習室ですぐに勉強できる……など、受験をするための環境が整っていたからです。
実務をやりながら受験もし、更に合格を手にするというのは、思っている以上に大変です。結論としては、5年で受かるのも並大抵のことではありません。
国税庁から発表された統計などは見当たりませんが、受験をはじめてから合格するまでの所要年数は、少なく見積もっても3年。長い方なら10年以上かかります。とすると、平均しても7〜8年というイメージだと思います。
とにかく、ここで声を大にして言いたいのは、「税理士試験は長い時間がかかる」ということ。そのことをまずは伝えておきたいです。

次はその苦労した税理士資格に実務に役立つのか?という話です

試験勉強に意味があるか

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